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(2023年12月末現在)

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家族信託とは

「家族信託」は超高齢社会においてご家族が抱える様々なリスクに備えるための新しい財産管理の手法として注目されています。
特に不動産をお持ちの方は、ぜひご検討されることをお勧めいたします。
超高齢社会における大きなリスクは、不動産の所有者が認知症等により判断能力が衰えた場合の資産凍結リスクです。不動産を売却するには所有者(売主)が自分の判断で売却の意思表示をする必要があります。
定期預金を解約する場合も同様です。これまで当たり前のように本人が家族のために使ってきた資産も、本人が認知症になってしまうと使えなくなります。
このようなリスクも「家族信託」を活用することで、解決することができます。
将来の不動産の管理・処分を家族信託で対策しましょう!
認知症になると不動産の処分は困難に…
  • 認知症になり判断能力がなくなると不動産の売却はできません。
  • 空き家の売却ができない場合、誰も住んでいないにもかかわらず、固定資産税や維持費を支払う必要があります。空き家の放置により、ご近所とのトラブルや放火などの心配もあります。
  • 成年後見人を付けても、居住用不動産の売却には、家庭裁判所の許可が必要となります。(他に流動資産がある場合などは自宅を売却する許可を出してくれない場合もあります。)

家族信託で認知症と不動産の問題を解決!

家族信託で認知症と不動産の問題を解決!
家族信託で認知症と不動産の問題を解決!その2
家族信託の活用で自宅不動産を安心管理・処分
  • 親御さんがお元気なうちにお子さんと信託契約を結び、自宅不動産を信託します。
  • 信託後も実質的な所有者は親御さんであり、自宅不動産に住み続けられます。
  • 信託によりお子さんに自宅の管理処分権限を付与することにより、親御さんが認知症になり施設に入った場合でも、お子さんが不動産を売却したり、賃貸することができます。
  • 不動産の売却代金や賃料はお子さんが管理し、親御さんのために使います。

ポイントは、「元気なうちにしかできない」ということです。

もし、家族信託で対策をしないまま認知症になってしまったら...

判断能力が不十分な方を法律面や生活面で保護し、支援する制度として、「成年後見制度」があります。
成年後見制度を利用するためには、家庭裁判所に対して後見開始の審判をしてもらう申し立てをする必要があります。 成年後見制度の概要

しかし「成年後見制度」には次のような制約があります。

誰が後見人に選ばれるか分からない
親族を候補者として申立書に記載することはできますが、後見人に就任できるとは限りません。
原則として本人のためにしか財産を使えない
本人がこれまで当たり前のように家族のために使ってきた資産が急に使えなくなります。
積極的な運用、生前贈与、相続対策等はできない
本人の財産を保全することが目的で、積極的な運用等はできません。
裁判所による監督、関与がある
原則として年1回家庭裁判所に財産目録や収支予定表等の報告書を提出する必要があります。また、定期支出以外(概ね10万円超)は、家庭裁判所への事 前相談が必要となり、居住用不動産を売却する場合は家庭裁判所の許可が必要となり、必要性等の理由が求められます。
専門職後見人や後見監督人の報酬が発生する
専門職が後見人に就任したら、後見人報酬(月額2~5万円(財産額による))が発生します。
親族が後見人になったとしても、管理財産が高額な場合は後見制度支援信託の利用を求められるか、後見監督人が選任されます(後見監督人の報酬が発生します。)。
遺産分割や不動産の売却などの法律的な課題がある場合は、親族後見人とともに専門職後見人が選任されることもあります(専門職後見人の後見人報酬が発生します。)。

そこで、元気なうちにしかできない認知症対策として、
「家族信託」をご提案させていただきます。

「家族信託」を活用した財産管理

「家族信託」を利用することで、このような成年後見制度のような制約なく、信頼できる親族等(受託者)に財産の管理を任せることができ、本人(委託者)が将来認知症になったとしても、信託契約に定めた範囲内で、受託者の判断で管理・運用・処分ができます。

「家族信託」の遺言の代用としての活用

信託終了後(本人死亡後)の財産の帰属先を信託契約に定めることで、遺言と同様のことを行うことができます。

家族信託のイメージ 家族信託でできること

では、「家族信託」だけで十分でしょうか・・・

「家族信託」で受託者が管理できる財産は信託財産だけです。
身上保護(施設の入所契約等)や信託財産以外の財産管理(年金の受領等)はできません。
また、信託財産以外の財産についての帰属先を定めることはできません。 当事務所では家族信託に加えて、お客様の事情に合わせて、任意後見契約や遺言をセットでご提案させていただいております。 任意後見制度の概要

身上保護とは、被後見人の生活や健康に配慮し、安心した生活を送れるように、介護契約や施設入所契約などを行うことです。家族信託では信託財産の中から費用を支払うことはできますが、身上保護まで行うことはできません。

任意後見契約は、判断能力が不十分となった場合に、家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てを行い、任意後見監督人が選任されることによりスタートします。
任意後見契約のメリットは、自分で後見人を選んで契約できることです。法定後見の場合は後見人候補者が必ずしも選任されるとは限りません。

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「家族信託」ご利用の流れ

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お客さまの現状把握
お客さまの家族構成、資産状況、想い等について、時間をかけてヒアリングさせていただき、このまま何もしない場合にどのようなリスクがあるかについて、また、家族信託、成年後見、遺言等の各種制度についての概要をご説明させていただきます。

コンサルティングのご依頼
お客さまの現状や想いを踏まえて、将来生じうるリスクを解決し、お客さまの想いを実現するための仕組み(スキーム)を設計させていただき、ご提案させていただきます。「家族信託」はすべてオーダーメイドの仕組み(スキーム)となりますので、スキームの設計にあたりコンサルティング料がかかります。

設計したスキームを実行するための手続き
  1. 設計したスキームをもとに、信託契約書の文案を作成いたします。
  2. 公正証書を作成するため、必要な書類を揃えて、公証役場と事前に打ち合わせを行います。
  3. 公正証書作成日に、委託者と受託者との間で、公証役場において信託契約書を作成します。
  4. 信託財産に不動産がある場合は、信託登記を行います。
  5. 信託財産に金銭がある場合は、金融機関で信託口座を開設します。
  6. 受託者による信託財産の管理がスタートします。受託者の信託業務のサポート等のアフターフォローをさせていただきます。

料金表

信託財産の評価額 手数料
1億円以下の部分 1%(3,000万円以下の場合は、最低額30万円)
1億円超え3億円以下の部分 0.5%
3億円超え5億円以下の部分 0.3%
5億円超え10億円以下の部分 0.2%
10億円以下の部分 0.1%

*上記の費用はコンサルティング費用(信託スキームの構築、他の制度との併用の提案、信託契約書の作成等)になります。
上記の費用の他に以下が発生します。

  1. 信託契約書を公正証書にする場合は、公証役場の実費
  2. 信託財産に不動産がある場合の登録免許税および司法書士費用
    (固定資産税評価額の1000分の4。ただし、土地信託の場合は固定資産税評価額の1000分の3)
目的別に見る家族信託

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