共有不動産対策プラン

「 共有不動産対策プラン 」

相続で共有となった不動産の共有関係の解消対策や共有関係防止の対策のためのプランです。
不動産が共有のままだと、共有者の一人について判断能力がなくなったりすると、その不動産の管理、運用、処分ができなくなります。
共有状態を解消するためには、共有物分割(現物分割・換価分割・価格賠償)、交換、売買、贈与等によることもできますが、税務上の問題が生じます。
家族信託を活用することで、共有持ち分を受益権化し、名義を受託者に一本化することで、税務コストをかけずに共有における問題点を解消することができます。

相談内容

先祖代々の自宅を長男(80歳)と長女(76歳)の2人で共有で相続しました。長男には息子がおり、結婚して近くの賃貸アパートを借りて住んでおり、子どもも2人います。長女の娘は結婚してその夫が建てた家に住んでいますが、子どもがいないので、先祖代々の不動産は長男の家系に譲ってもいいと考えています。今後、長男と長女のどちらかが亡くなったり認知症になったりしたらどうなるのか心配です。

親族関係

共有不動産対策プラン

対策

共有者の2人は高齢なので、どちらかが認知症になると自宅の管理ができなくなるリスクがあります。また、どちらかに相続が発生した場合、共有持分がさらに細分化される可能性もあり、共有者全員の合意が必要な修繕や売却等がなかなかできなくなるリスクもあります。
そこで、家族信託を活用して、信託契約をそれぞれの持分ごとに締結し、長男の息子を受託者として管理を任せ、長女も最終的には長男の家系に譲っても良いということなので、権利関係が複雑にならないように、帰属権利者を受託者である長男の息子とすることにしました。

信託スキーム

信託契約①

委託者 長男
受託者 長男の息子
受益者 長男
信託財産 不動産(長男持ち分)、現金
終了事由 長男の死亡
帰属権利者 長男の息子

信託契約②

委託者 長女
受託者 長男の息子
受益者 長女
信託財産 不動産(長女持ち分)、現金
終了事由 長女の死亡
帰属権利者 長男の息子