現在多くの中小企業の経営者の高齢化が進展し、事業承継のタイミングを迎えようとしておりますが、後継者が決まっていない、事業承継の準備をまだしていない経営者も多く、円滑な事業承継は全国的な喫緊の課題となっております。
新たな事業承継税制の活用も期待されますが、難解な制度であり、大幅に緩和されたとはいえ利用するにはさまざまな要件が課されております。事業承継税制を利用できないケースでも、信託を活用することにより解決できることもあります。また、株式信託は高齢者のオーナーの認知症対策として活用することができます。

賃貸アパートやマンションを建設する場合、土地の所有者が高齢であるとさまざまな契約をしたりするのが大変ですし、ローンを利用する場合は融資が難しい場合もあります。また、建設中に認知症になってしまう可能性もあります。
高齢の親とその子との間で信託契約を結び、建設予定の土地や建設資金を信託することにより、高齢者の認知症リスクに備えるとともに、受託者である子に融資を行うことによりアパートやマンション建設の事業を円滑に進めることができます。